譲れないの
- 小町&中都
オレ、ヒーターの前だけは
どんな体勢になっても姉ちゃんに譲れないの。
たとえ、姉ちゃんが窮屈そうでもね。
譲れないの。
そんでもって、
オレは顎を置いて寝たいの。
たとえ、姉ちゃんが
オレの意図しない方を向いて寝ちゃってもね。
顎を置きたいの。
姉ちゃんが使えない時は、自分の足を顎置きにするの。
傍から見るとしんどそうな格好になってもね。
ヒーターの真ん前を陣取って、
顎を置いて寝る。
それがオレの冬のこだわりなの。
姉ちゃん、これからもオレの顎置きになってね。
それから、ヒーターの前はオレの場所だからね。
そこだけはよろしく。
・・・重いんだけど!
うん、知ってる。
オレ、顔デカイから。
でも、譲れないの。